豊かな心の根っこを育てる。
心から「ありがとう」「ごめんなさい」と言える子に育てたい。
真浄寺保育園は、私の両親の代に始まりました。農繁期に子どもを見ることが出来なかった、お寺のご門徒の方からお子さんをお預かりし、お寺の境内で遊び、本堂で昼寝をしていました。昭和23年、厚生省の認可を得て、宗教法人 真浄寺保育園としてその歩みを始めました。
以来70年余、働く家庭を助けたい、豊かに伸びる子ども達の育ちを支えたい、そんな思いを大切に今まで園を運営してきました。卒園児は親子4代に渡り、3000人を数えます。また卒園児が保育士として働いてくれている姿は感慨深いものがあります。
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真浄寺保育園は、現在も浄土真宗本願寺派のお寺、瞻蔔山真浄寺に隣接しています。基本理念には仏教の精神を据え、あらゆるいのちを大切にする思いやりの心を持った子、心からのありがとう、ごめんなさいの言える子を育てたいと、日々の保育に励んでいます。
当園では、毎週ホールに集まって礼拝をします。それは創立当初より現在に至るまで変わらず守り続けてきた当園の伝統です。毎朝、ホールに集まり、手を合わせる姿はなにものにも代えがたい尊い姿です。礼拝は、当園がもっとも大切にしていることです。
また、古くから音楽指導に力を入れてきました。また、近年は様々なニーズに応えるべく、体操教室や硬筆、茶道教室など外部から講師をお招きして、保育の中に取り入れてまいりましたが、それでも、やはり乳幼児期に、基本的な生活習慣の基本を身に付けること、そして、豊かな心の根っこを育てることが何よりも大切であると考えています。立派な学歴、経歴を持った若者達が、昨今の様々な犯罪に手を染めたというような報道を耳にするとき、益々、その思いを強くするところです。
仏様に手を合わせるということは、自分を支えてくれる数限りない命に手を合わせるということです。その中に、生かされているわたしへの目覚めがあります。毎日の礼拝を続けることで、心から「ありがとう」、「ごめんなさい」と言える心豊かな子が育ちます。
当園は、平成28年度より認定こども園への移行をしております。保護者の方の就労の形態に左右されることなく、子ども達を等しく保育したいと考えたからです。これからも、子どもを中心として、保護者の方や地域の目線に立ちつつ、伝統を大切にしながら、常に子ども達にとって必要ことを考え、保育に取り入れていきたいと思います。
園長